『うわ…間に合った!』 「当たり前だろ、そのために迎えに来たんだからよ」 『ですよねー』 「これから毎朝レギュラーが当番でお前を迎えに行くからな」 『聞いてないんだけど』 「それは亮が聞いてたぜ?でも跡部が"アイツに拒否権なんてものはねえ。言ったらうるせーだろうしな"って言ってた」 拒否権が無いのは心外だ。けれど確かに昨日までにそれを聞いたらきっと反論していただろう 『…くそくそ跡部の奴!』 「俺の台詞取んな!」 「椎葉先輩来たんですか?」 「オイ!俺もいんぞ!」 『おっす若、朝からイヤミっぽいお言葉ありがとよ』 「跡部さんが椎葉先輩をお呼びでしたよ」 『それを先に言おうか若くん』 また怒られるではないかと思いつつ、でも急いで行くのも面倒くさいのでのんびり歩いて跡部が多分部室にいると推測して足を運んだ 「ちっとは急げよなあ」 「面倒くさがりにも程がありませんか?」 「アイツはあれがいつもだから仕方ねーって」 「…先輩方って変わった人ばかりですね」 「下剋上下剋上言ってるお前には言われたくねえ!!」 ー ーーー ーーーーー 『おっす』 挨拶をした相手はやはり部室のソファに優雅に座っていた跡部だ 「おっす…じゃねーだろ!遅すぎるだろーが」 『だって日吉に教えてもらった後歩いて来たし』 「これからは走ってこい」 『ええー』 「本題に入る」 『話変えんな』 勝手に話を変えてきたが話の内容は簡単。どこかで寝ているジローを起こして朝練をさせる事 『なんだ、ジローも寝てるじゃん』 「ジローは朝練にはめったと参加はしねーが、お前よりは朝練に参加はするし学校にも遅刻しねえ」 『……』 このままでは話が説教に変わる気がしたので部室から即逃げた。後ろから跡部の怒鳴り声が聞こえるが全部無視した → [mokuji] [しおりを挟む] |