『樺地はもう食べないの?』 「ウス」 『ふーん、じゃあちょっとあたしの話を聞くのに付き合って』 「ウス」 『ここのケーキってスッゴく美味くて、1年ぶりだからな…余計に美味しくかんじるんだよなあ』 「そう‥ですね」 『んで1年前に食べたケーキもあれば新作のケーキもあって美味しいの!』 「良かった…です、ね」 今度は樺地と話している蜜柑をまたもや凝視するレギュラーたちに樺地はも蜜柑も気づかない 『新作のケーキはやっぱ美味いんだけどさーあたし的にはこれがいっちばん好き』 「!!」 『これ、樺地が作ったでしょ』 「ど、うして…」 『んー…よく分かんね!けどこの味1年前にも食べた味そのものですっげー感動したから…そんなの作れんのは樺地だけっしょ』 「蜜柑‥先輩」 『だからわざわざ作ってくれてありがと』 「う…ウス!」 「クソクソ!樺地が一番良いとこどりじゃねーか!!」 「俺様にはあんな言葉贈らねえくせに…!」 「マジ樺地ずりぃC!」 「先輩ら声が大きすぎます」 「で、でもさ日吉!日吉は悔しくないの!?」 「…別に」 「つーかみんなして盗み聞きとか激ダサだな」 「宍戸もその一人だけどね」 「人の首を掴んで連れて来た奴の言葉じゃねえよな」 宍戸の首には誰かが掴んだ赤い跡 「でも今は掴んでないし…それに結局は宍戸だって聞きたかったんだろ?」 「…ぐっ」 「素直じゃないなあ」 ふふ、と笑う滝には叶わねえと宍戸が心から思った瞬間だった → [mokuji] [しおりを挟む] |