西苑寺たちに同情をしつつこの会話が終わり、みんなはケーキを取りにいく中、忍足だけが残っていた



『ひゅーは、んははこほ「口の中をなくしてから喋ろな」……てか、んな過去の話して何が楽しい?せっかくのケーキバイキングなのにさ』

「蜜柑、ほっぺにクリーム付いてんで」

『放っておけば溶けるし』

「いや、そんな問題とちゃうやろ。ほら取ったるからこっち来ぃ」

『めんどいからやだ。来るなら来い』

「どんだけ自分めんどくさがりやねん」



そんな我が儘な蜜柑に呆れ笑いながら隣に座りケーキを頬張る蜜柑をよそに忍足がほっぺについてるクリームを指ですくい、自分の口に入れた



「甘…」

『なっ…!』

「あー、すまんすまん。余りにも美味そうに食うてたからチョイと食べてもうた」

『……』

「堪忍なあ?」



蜜柑は抱きつかれるなどの行為は何とも思わないが、こういう行為とかは慣れてなく、苦手だ(勿論忍足はそのことを承知済み)



『変態伊達眼鏡…』

「んな顔赤して言われてもなあ」

『うっせばーか』

「んぐっ」



忍足の口にチーズケーキを押し込んでその場から去る蜜柑に忍足はふっ、と微笑んだ

その現場を遠目で見ていたレギュラーが睨んでいたのを知らず



「ぎ…ギャアアアア!!」



『次は何食べような…』



忍足の悲鳴は蜜柑には届かなかった







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