「椎葉先輩、服…」

『何故周りが名前で呼んでいる中あえての名字?……服?』



そういえば思いきり水…じゃない、紅茶を被ったからベトベトしていて気持ち悪い。多分透けているんだろう、若の発言に「何自分勿体ない事言うてるんや!」と激怒する忍足(コイツは今ので名前で呼ぶ気を失せた)



『もしかしてジロー濡れちゃった系?あと岳人も』

「別に気にCてねえよ?」

「そーそ!」

『そっか、ならちょっと離れてくれる?』



そう言って抱きついていた2人は離れてくれたので、あたしはみんなの後ろに向き体操服の上をガバッと脱いで絞った。(だって今更ながらスッゴいベトベトしていて嫌だったし)案の定、下には水溜まり?紅茶溜まりができていた



全「な"っ…!!?」

『ん?』

「お前…!じ、自分が今どどどんな…格好してんのかわ、分かってんのか!!」

『わわっ…あれ、これ誰の?』

「俺のだよ!!」



振り返れば上半身を脱いだ亮がいた



『亮服ないじゃん』

「お前が脱ぐからだろーが!!…もう無理…!」



そう吐き捨てどこかへ走っていった亮はこの前より速くなったような気がする



「蜜柑俺たちいんのに普通脱ぐか?」

『別に良いじゃん。水着と一緒…いでっ』

「テメェも一応女だろーが。そういう行動は気をつけろ!」

『…何かが減るわけでもないのに』

「蜜柑先輩…俺寿命が縮みました……」

「俺は逆に延びたわ」

『ウザい』

「忍足先輩…(こんな人に下剋上する必要なんてあるのか?)」

『…まあ、忍足は放っておいて亮に後でお礼でもしとこっと』

「待って、蜜柑ちゃーん?俺のことは名前で呼んでくれへんの?」

『あ』

「呼んでくれんの?」

『うっせ変態。じゃなくて…みんな、』

「なんでやねん!」

『あ…あり、がと』


そう答えるあたしは少し照れくさくてみんなに顔を直接見ることはできなかったけど、またジローと岳人が飛びついて来たので素直になれて良かったと安心したんだった







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