『…結局3日坊主で終わったなあ』



あ、今日合わせて4日坊主だ。なんて逃げた場所中庭でぼーっと考える



『跡部と忍足が痛そうに腹を抱えてたな』

『向日と宍戸がすげー追いかけて来たな』

『ジローと鳳は寂しそうな目で見てたな』

『日吉と樺地は…よくわかんね』



去った時に彼らの顔が駆け巡る。良いじゃん、あたしが迷惑だったんだし止めないでよ



『…痛』



そんな言葉が漏れた時、濡れた体操服にまた雫が落ちた。それが涙だとは直ぐに理解した



『あたし泣いてる…』



何故泣いてるのか分からない。痛いのは頬?それとも…心?



『……っ』



目を瞑れば浮かぶのはマネージャーの3日間。大変で面倒くさかったけどみんなとギャーギャー騒ぐのが楽しかった。凄く凄く楽しかった



『マネージャー…辞めた、くな‥』

「なら、みんなでごめんねしよ?」



もう一度抱きしめられた時は優しい柔軟剤の香りがした



『ジ、ロ…』

「みんなね、すっげー蜜柑の事好きだから今日はみんな沢山心配Cたよ。蜜柑じゃなかったらみんなあんなに必死にあんな行動ねーC、必死じゃなかったら跡部もあんなに怒鳴らなEよ?」

『……』

「みんな、蜜柑を捜Cてるよ?」



なんでだろう。ジローの優しさがあたしの心にスーッと入ってきて余計に涙が溢れ出る



「蜜柑は優しEから、みんなに心配かけねーように笑ってたのみんな気付EてたC。だからその分俺たち悲しかったんだ」

『へ…?』

「なんで…なんで俺たちを頼らなかったんだよ!」

「俺ら、仲間だろーが!!」



ビクッとして振り返れば息を切らして汗を流す向日と宍戸をはじめに、跡部、忍足、鳳、日吉、樺地がいた



『な、んで…?』

「蜜柑も俺たちもね、素直じゃねーんだC」

「こないに頬腫らしおって…ほんまにスマン」

『忍足…』

「椎葉先輩泣かないで下さい…」

「先輩がないていたら調子狂うんですよ」

『鳳、日吉…』

「これ‥どうぞ」

『樺地…』

「…屋上では悪かった」

『跡部…』



ああ、あたしはどれだけ幸せ者なのだろう。そう思えばまた涙が次々と溢れ出てしまった







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