椎葉蜜柑男子テニス部マネージャーになって3日


『めんど…』



只今の時刻14:30。場所は氷帝学園の中庭でサボり中



『マネージャーって結構キツいなあ…』



そんな事を思いながらもレギュラーや準レギュラーだけでなく平部員の人たちの分までしっかりとやっているのは誰もが驚いていた。何せ、あの面倒くさがり屋の椎葉蜜柑だから



『あと…これも行かねーと駄目か』



それは誰もがひと目見たら分かる。俗にいう呼び出し。そして蜜柑はその呼び出しを昨日無視していたのだ



『まさか呼び出しなんてされるとは思いもしなかったわ』



1限が終わったであろう、チャイムが鳴った。よいしょと立ち上がり呼び出しにはもってこいの体育館裏へ向かう(ちなみに遅れるとは言っていない。聞かれて説明するのが面倒だからだ)



「あら、来るの早いじゃない」

「昨日はすっぽかした癖にね」

『すんません。面倒くさかったもんで』

「…先輩に向かってよくそんな言葉使うわね、それより…単刀直入に言うわ。マネージャー辞めてくださらない?貴女ウザいのよ」



何故マネージャーを辞めてほしいのかが理解出来ないが、一度やると決めた以上引き下がるのはあたしのポリシーに反する



『前なら万々歳でしたんすけどね…今は何と言われても辞める気はさらさらないです。用はそんだけっすか?』



冷めた目で先輩らを見ていて気付いた。この人たちマネージャー試験に出ていた人たちだ(あまりにも化粧が濃すぎて覚えている)



「…貴女さっきから随分と偉そうに喋ってるけど、貴女私を何だと思ってるの?」

『んー…このグループのリーダーですか?』

「そうよ…って違う!確かにそうだけれども、私が言いたいのは西苑寺グループの娘だと言いたいの!!」

『西苑寺グループ?』



全く知らない名前だが、彼女が威張る程なのでさぞかし有名なんだろう



『どーでも良いですがさっさと部活行っても良いっすかね?失礼しまーす』

「あ!ちょっと待ちなさい!!」

「…何あの子」

「信じられない…あんな場面で普通立ち去る?」

「西苑寺グループにも反応しなかったわよ…」

「……許せない」



そしてここからあたしに対するイジメが始まった







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