『よっし、野郎ども食うぞ!』

「「オー!」」



蜜柑の言葉に反応したのはやはりお子様組。3人は本当に幼い子どものようにはしゃぎながらズラリと並ぶケーキへ向かった



「ガキだな」

「俺あの人達を先輩だと信じたくないんですが」

「残念ながらこれが現実だよ」



勿論蜜柑たち以外は椅子に座ったまま動こうとしない。当たり前だろう、昼ならまだしも夜にケーキバイキングは若者でも胃にもたれる。それに、食事のバランスが悪すぎる



「でもさ、やっぱり蜜柑って女の子なんだね。楽しそうにケーキ選んでさ」

「蜜柑先輩の性格は男そのものですがね」

「それな。女があんなことやそんなことしたらアカンわ」

「…なんか忍足キメェんだけど」

「だが、あんな性格だからこそここまで来たんじゃねえか」

「ですね、蜜柑先輩が他の人達と同じでしたらこんな関係続きませんもん」

「でもあの性格はなかなか苦労したぞ…」

「口悪いし、人を頼らんし、素直やないし、無自覚天然やし、馬鹿やからなあ」

「最後の2ついりますか?」

「ちゅーかな、なんで俺が未だに名前で呼んでくれへんのか分からんのやけど!」

「……」

「ハンッ、どーでもいいこと言ってんじゃねえよ」

「跡部だって蜜柑に名前で呼んでくれへんくせに」

「…ッチ」



俺たちが蜜柑を名前で呼ぶようになった日は一生忘れられない一日だった


「蜜柑ー!これすげー美味そうじゃない?」

「このケーキも美味そうじゃね!」

『2つとももーらい!』



お子様組→ケーキに夢中






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