汗だくでたどり着いた氷帝学園。行き先は屋上、急いで向かった


バンッ

『…は、はぁっ!じ、ジローな、何だっ「蜜柑ー!!」ぐえっ!?』



屋上のドアを開けて手を膝について呼吸を整えていたらジローに抱きつかれた。痛いんだけど、苦しいんだけど可愛いジローに手が上がらない



「お前が椎葉蜜柑か」

『え、誰ですか』

「ジローちょいとどこか、椎葉さん頭が上がらんくて前見えへんやろ」

「あ、ごめん蜜柑ー」

『うん…あ、忍足』



見上げれば忍足とどこかで見たことのある人たち。ちなみにジローは後ろから腕をまわしている状態



『…あ、もしかして1年分昼食タダの人?』



そう指をさして尋ねれば、周りは笑いを堪えているみたい。意味分かんないんだけど、違うのかな



「俺様の名前ぐらいしってんだろーが!」

『え、知んない。この中で知ってんの忍足とジローだけだし』



ねー?とジローと一緒に言ってやれば何やら忍足以外周りはピシャリと固まってしまった



『…何かした?』

「いや、何もあらへんで。直ぐ戻るやろ」

『ふーん…どうでもいいけど。ジロー、いきなり呼んだ理由を教えてくんね?』

「あのねー、蜜柑がね、男子テニス部のマネージャーに決まったの!」

『?あたし1年昼食タダの試験ならしたけど、マネージャーとかの試験とかはしてないし第一志望してない』

「1年昼食タダはオマケやオマケ、自分言うたやろ?それ以外の内容は知らんて。その内容がマネージャーの話なんやで」



聞いてない。昼食タダだから参加しただけなのにこれではとばっちりを受けるだけではないか



『あっそ、なら1年昼食タダは良いや。帰…「帰さねえよ」…離せ俺様』

「俺様じゃねえ、跡部景吾だ!メンバー全員がお前ならと賛成した。決まったんだよ」

『あたし面倒くさいの一番嫌いだから無理、絶対無理。だから帰る』



ジローから離れてじゃーねーとその場を去る。……がそんな簡単に帰られなかった



「跡部どないするん?」

「アーン?逃がさねーよ。オイ!テメー等も起きろ!!」



そして人生の中でも1番恐怖な鬼ごっこが始まった







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