「にしても…岳人たちのもかなり酷いが蜜柑は圏外やなあ」

「せめて名前ぐらい書けば良かったじゃないですか」

『いやあ…テスト見た瞬間全く書く気がなれなくて』

「……」

『あはは、』

「…笑ってんじゃねえ!!」

『いだっ!?』



今日一番痛い拳骨を喰らった。ほんとこの拳骨のせいで馬鹿になっていってるんだよ



「今週中に再試があるんですよね」

「あ、ああ…」

「それに合格せんかったら何かアカンのか?」

『それに受からなかったら土日返上で補習だってさー』

「だってさー、で終わらすんじゃねえ!今週は立海との試合があんだぞ!」



そんな事言われても仕方ないじゃん。勉強は嫌いなの、無理なの、出来ないの!



「Aー!丸井くんに会えないの嫌だC!!」

「ならちゃんと勉強せえや…」

『跡部生徒会長の権限使って何とかしてよ』



跡部の言うことなら誰もが動くよ、と付け足せば右頬を思いっきりつねられた



『いへへへへへ!!』

「お前の頭は腐ってんな。忍足、コイツをお前ん家の病院へ連れて行ってくれ」

「堪忍蜜柑は手遅れやわ」

『腐ってねーよ!何が手遅れだ!』



言ってみただけなのにこんなにも罵倒されるとは思いもしなかった。何だよ冗談が通じない奴らめ



「ではどうするんでか?」

「練習をしない訳にはいけませんしね」

「くそくそ!練習出来ねえのは嫌だ!!」

「激ダサすぎるだろ俺達…!」

「丸井くーん!!」

『今のジローおかしくね?』

「どないする跡部?」



跡部は少々(いやかなり)悩んだ末、こう切り出した



「今週中は放課後練習が終わった後アホ4人組は俺様の家で勉強しろ。飯も風呂も寝床も全部俺様が確保しといてやる」

「ま、マジでか?」

「すげーすげー!!」

「流石跡部だぜ!」

『そしたら勉強道具や生活用品とか跡部ん家に持ってけば良いの?』

「ああ。ちなみに忍足、お前も来い」

「そう言うと思たわ。ま、俺だけ仲間外れも堪忍やけどな」



ミーティングの結果あたし達アホ4人組は今週中は跡部家にお世話になることになった

ついでに言うとみんなが喜びを見せた理由は単純、跡部ん家は凄いから。それだけの事なので、これから悪夢が襲いかかるとは誰しも気づかなかった





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