?side 今日は待ちに待った練習試合や。 なんでかって?んなもん理由は簡単、幼なじみに会えるからにきまってる。もちろん、勝つのは俺や! 「…ってむっちゃやる気で来たのになんでまだついてへんのや!」 「金太郎はんがあちこちに行ってたからなぁ。」 「神奈川って地図で見たらちっこかったけど、思ったより広いなあ!!」 「金ちゃんいい加減にしぃや。」 「ほんまめんど…。」 俺は一刻も早く試合がしたいのに、結局は予定時刻よりも1時間の遅刻。やっと試合が出来る思たら今度は… 「華和依子でぇす!みんなよろしくねぇ!!」 「…なんやねん。」 あからさまのミーハー女が参上しよった。よくもまぁ立海もこないな奴をとったな。俺やったら即座でやめさせるわ。たぶんこれはみんなも同じこと思てると思う。 「あんな奴とるんやったら…」 「何言うてはるんスか。さっさと行かへんとあの女に絡まれますよ。」 「おお、すまんすまん!」 「ったく…。」 全く可愛げのない後輩に指摘され、急いで女がいるその場から逃げる。ふと、心の声を出していたことに気づいてなかったから、少し恥ずかしくなった。 そんな時、目の前に見えた白と水色のユニホーム。そこには従兄弟がいた。 「「侑士!/謙也!」」 頻繁にやり取りする仲だが、やはりなかなか直接会うのは機会がないから嬉しいものや。ライバルでもあり、良い従兄弟でもある。ムカつく時もあるけどな! 「今日はずいぶんテンション低ないか?昨日まではうっさいぐらい高かったやないか。」 「俺にも色々あるんやっちゅー話や!」 「相変わらず自分はよお分からへんなぁ…。」 そらあんなん見たら誰でもテンションぐらい下がるに決まっとる。あ、でも美脚好きの侑士なら分からんか。 「なぁ、アイツ呼んだ?」 「は?俺はてっきり謙也が呼ぶと思ったから言うてへんけど?」 「はいっ?俺は侑士が呼ぶと思てあえて言わんだんやけど!」 「「……」」 今日はやっていける気がしやん。 責任まかせ 「うあー!もーやる気めっちゃ失せたやんけ!!」 「それはこっちの台詞や」 → |