テニス部の人たちと屋上でお昼をとって今日で丸1週間が過ぎた。特に何ともなく、普通に過ごしていた。


『だけどあの嫌な予感は外れたなあ』

「なまえなまえなまえ!」

『こ…ころん?どうしたの?』

「お腹減ったー!!」


思わずズルッとずっこけてしまった。切羽詰まって来たから何だと思ったのに…。


「てかさてかさ、噂聞いた?華和依子の噂!」

『華和さんの噂?』


私はころんみたいに幅広い交友関係を持っていない。今度はどんな噂だろう。


「切原赤也と華和依子が付き合ってるらしいの!」

『え…きり?』

「なまえで言うもじゃもじゃくんだよ、切原赤也って言うの」

『へぇ…切原くんか。分かった』


でも切原くんって華和さんと付き合うなんてありえないような気がする。あんなに毛嫌いしていたのだから。


「ま、大方華和依子が勘違いして周りに言いふらしたんだろうけど」

『確かに。そうだと思う』


可哀想な切原くんだ。ある意味勘違いした華和さんも可哀想だけど…。とにかく、この話は真田くんが来るまで持ちきりだった。


「さーなーだー!アンタの後輩が華和依子と付き合ったって本当なの?」

「…またその話か」

『私たちの前にも何度かあったんだ…』


現れた真田くんはげっそりした感じで、とても疲れているみたい。大変だなあテニス部も。


「それは嘘だ」

「『やっぱり』」


とある朝の噂


「一番毛嫌いしている赤也に限ってありえん話だ」

『…だよね』





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