昨日あれから丸井くんにケーキをあげて、お礼にメルアドを交換してやると言って勝手に交換させられた。丸井くんもケーキ好きみたいだし、気が合ったから良しとしておこうと思う。

だが、問題は次の日も発生した。


「何人ん家のネコを攫ってるの?」

『や、あのこれには訳が…!』


2時間前…今日は日曜日ということもあり、私は久しぶりに東京を訪れて従兄弟の家にいた。私があまりにも従兄弟の家で寛いでいたのでポイッと従兄弟に放り出されたのだ。

仕方なくとぼとぼと歩いていたら何とも珍しいネコが前方でのしのしと歩いているではないか。


『だから興味本位でずっと追いかけてやっと捕まえられたと言うわけなんです』

「従兄弟のくだりいる?」


う、鋭いツッコミを入れる小さな彼になにも言えない。すみませんと詫びれば、別にと返された。何とも可愛げのない男の子だ。


『このネコの名前は何て言うの?』

「…カルピン」

『カルピス?』

「ねぇ、それわざとでしょ」

『え、本気で言ったつもりなんだけど…!』


カルピスって言わなかったっけ?1人でもんもんと悩んでいれば、ぶはっ、と彼が笑い出した。私は本気で悩んでいるのに…!


「アンタ変わってるね、カルピンだよ。カ・ル・ピ・ン…分かった?」

『カルピン?』

「そっ」


そう答えて彼は、おいでカルピンと言って彼に近づいたネコを抱き上げた。どうやら本当らしい。


『カルピンって良い名前だね』

「そう?」



小学生と中学生


『君って幾つなの?』

「11。今年で12だけど?」

『(小学6年生だったんだ…)』

「今絶対失礼な事考えてるよね」





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