時は放課後、何でも部に所属している私は廊下の窓拭きをしていた。因みにこの依頼は教頭先生かららしい。


『部員が3人しかいないのに何で依頼するかな…』


少々愚痴りながもダラダラと2階の窓を拭いていた時、水道の近くを走っていた柳生くんを見つけた。もしかしてこの場所はロードのコースなのだろうか。

そんな事を考えていたらなんと、柳生くんが見事にすってんころりん…転んでしまったではないか。


『柳生くんでも転んだりするんだ…』


眼鏡に傷がついてないか見てる姿を見ると少し笑えてしまう。大丈夫か聞こうとしたけど、柳生くんの後ろに走っていた仁王くんが柳生くんのそばに立ち止まったから出しゃばらないことにした。


『なんか仁王くんの笑ったような声が聞こえるなあ』


のほほんと2人の姿を見ていたら仁王くんがこちらに向けて指をさした。え、待って。仁王くんもしかして私を指してるの?


「   」


何を言っているのか分からなかったから窓を開けてみた。


「みょうじ覗きナリ」

『のぞ…っ』

「…また私はお恥ずかしいところを」


仁王くんがニヤニヤしながら私に覗き発言し、柳生くんは恥ずかしそうにして立ち上がった。私は私で仁王くんに覗きと言われて恥ずかしいし、柳生くんに何も言えずにいたのは申し訳なかったなと思う。


『えっと…大丈夫柳生くん?』

「はい、お見苦しい所をお見せしてすみません」

「なかなか面白かったぜよやーぎゅ」

「仁王くん…」

「早よせんと真田に制裁されるからの、じゃあな覗きのみょうじ〜」

『……』


この気まずい空気を最悪にして去って行った仁王くんを僅かながらも私は恨んだ。



すってんころりん


『が、頑張ってね柳生くん』

「…はい」





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