笑う3人に戸惑う私。顔に何かついているのかな、と不安になって鏡を出して顔を映す。そこにはいつもの私の顔しかなかった。


「顔には何もついてねえよ」

『よく分かったね宍戸くん』

「みょうじって分かりやすい性格してるからな。短時間で理解した」

「亮が分かるなんてよっぽどだぜ!」

「ガックンも分かりやすい性格してるけどねー」

「うぐっ…くそくそジロー!余計な事言うんじゃねえよ!」


何故笑っていたのかものすごく気がかりだが…まあいいや、早くケーキ食べたいし。そんな思考回路もあり勝手に店員さんを呼び止め注文をすれば、3人も一緒に注文していた。ちなみに私はジローくんと同じものを頼んだ。


「みょうじって思ったよりゴーイングマイウェイなんだな」

『だって早くケーキ食べたかったんだ』

「食い意地張りすぎじゃね?」

「なまえも俺と一緒でケーキ大好きだもんね!」

『そーゆーことだよ向日くん』


にしてもあの店員さん3人のことをガン見していたような気がする。今も実際店員さん達がチラチラとこっちを見ているし…何でだろう。


「みょうじってさ、他の女子と何かズレてるとか言われねえ?」

「あ、それ同感」

『別に?言われないよ』

「なまえは気づいてなかっただけかもねー」

『至って何処にでもいるような人間なんだけどな…』


それからは話が一転してこのケーキ旨いだの、メアド交換しようだの、他に旨い店を教え合おうだの、何ともたわいのない話をしてさよならした。今日は久しぶりによく笑った日だったかもしれない。



ケーキ仲間2


「なまえって丸井くん知ってるー?」

「いくらなんでも知ってるだろ」

「同じ学校だしな」

『え、知らない』

「「は?」」


10分前ケーキ屋での話




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