『真田くん最近元気ないけど調子悪い?』

「そう見えるか…?」

『あ、もし私の勘違いだったらごめんね』

「いや、少々トラブルがあって気疲れしていた」


真田くんは最近日に日に疲れが顔に現れたように見える。それは桑原くんも一緒で、桑原くんの愚痴が段々と真田くんやパートナー、後輩の愚痴からマネージャーへと変化していた。柳くんはオススメの本とか教えてくれたりで柳くんの心境はどうなのかは分からない。


『テニス部も大変だね』

「ああ、まさかマネージャーが入って来ただけであれほど士気が下がるとは思わなかった」

『あ、それ桑原くんも言ってたよ』

「む、ジャッカルがか?」

『うん。いきなり現れるし、仕事しないし、近くでキャーキャー騒がれて疲れが余計に溜まるって言ってた』

「やはりそうか…」


本当に悩んでいる真田くん。彼が頭を悩ませるほどなのだから華和さんはよっぽど迷惑な存在なんだろう。可哀想だけど。


『でもさ、いくらテニス部のマネージャーになりたいからって顧問の先生にお金を貢ぐのは良くないよね。華和さん家がお金持ちだったとしてもさ』

「…みょうじ、今なんと言った?」

『え?華和さん家が…「それよりも前だ」顧問の先生にお金を貢ぐのは良くないよねって…』

「それは本当なのか?」


真田くんは知らなかったのだろうか。もしかして私…今言ってはいけない事を言ってしまったのかもしれない。


『一応本人が言ってたから本当だと思うけど……』

「そうか。ふむ、助かったぞみょうじ。俺は今から蓮二の所へ行くがみょうじも来るか?」

『あ…また今度一緒に行くね』


私柳くんに質問攻めされそうだし。


「分かった。次の授業までには戻る」

『行ってらっしゃい』



思わぬ情報


「蓮二」

「弦一郎?どうした急に」

「アイツがテニス部に入部出来た理由が分かったぞ」

「! 詳しく聞かせてくれ」




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