華和依子視点


「精市やっと帰って来た!もお、何処まで行ってたの?心配したじゃん!」

「……うん」


あっれ?精市元気ないなあ。普通こんな可愛いあたしが挨拶してんだから少しは元気良く…あ!もしかしてあたしが可愛過ぎて緊張してるのかも!


「元気ないね精市、あたしが肩を揉んであげるよ!」

「別に良いから。それより他の子たちと喋ってたら?」

「もう、遠慮しなくて良いのにー!」

「……」


今時流行りのツンデレなのかな。そんな精市も好きだけど、あたし的にはツンデレよりもデレデレであたしにベッタリしてくれる方が好きなんだけどなあ。


「精い「俺は名前で呼んで欲しいなんて言ってないんだけど」あれ?もしかして照れちゃったの?」

「は?」

「みんなにも言われたけどそれって照れ隠しなんでしょ?もお…そんなの知っちゃったら止められるわけないじゃん!」

「……はあ」


驚いた顔をしたあとため息をついた精市。やっぱり図星だったんだね!


「あ、ゆっきむーらーくーん!わりぃけ…ど……さ」

「丸井…」

「あっ、ブンちゃんだ!」


ガムを膨らましてやって来たブンちゃんはやっぱり可愛すぎる!精市は綺麗系だけどブンちゃんは可愛い系だもんね。にしても今のあたしってプチ逆ハーじゃない!?


「お…おう、あ‥あのさ幸村くん、数学のノート貸してくんね?今日当たんだ」

「ああ、いい「ならブンちゃんあたしの貸すよ、はいっ!」……」

「え、いら……さ、さんきゅ。じ、じゃあ幸村くんまた部活で!」

「ああ…またね」


キャァァァア!!ブンちゃんにノート貸しちゃった!あたし字綺麗だし別に何の問題もないし、あたしの字が綺麗過ぎてブンちゃんがメロメロになっちゃったらどうしよっかなあ…。


「あーあ、もっとゆっくりしていけば良かったのにぃ。でもブンちゃん可愛いね精市?」

「…そうだね」



プチ逆ハー


「(ブンちゃん…お礼何をくれるかな!)」

「(本当にウザいんだけど、早くどっか行ってくれないかな…)」

「うええ…どーしよ仁王!」

「なん……ドンマイ」





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