『え、私の好きなタイプ?』

「そうナリ」



いきなり紙パックのジュースをくれるから何だと思えば拍子抜けするような事だ。もっと深刻な話かと思ったよ。



『でもなんでいきなり』

「はよ答えんしゃい」

『横暴ってやつじゃ…』

「知らずにジュース飲んだみょうじが悪い」

『……』



なんか今日の仁王くんはおかしい気がする。とらあえず一言で例えるなら…



『意味分かんないよ』

「……」

『え、あ…ごめん。ちゃんと答えるから理由を教えて?』

「…仕方ないぜよ」



急にしょぼくれる者だからこっちが焦る。何々、今日の仁王くんは切原くんを目指しているのかなあ。



「みょうじをもっと知りたいから…」

『え?』

「やからまずはタイプを知りたかったんじゃ」

『どーゆー経緯でその発想になったか分からないや…』

「ええから答えんしゃい」

『えええ…急に言われても、なあ』



ほんと今日の仁王くんは訳が分からない。あとで真田くんにも聞いてみよう。



『好きなタイプは、好きと思った人…かな』

「なんじゃそれ」

『だ、だって…特にそんな事思った事ないから』

「…意味分からん」



そう吐き捨て仁王くんは去って行った。……その言葉そのままそっくり返します!!





好きなタイプ



「…仁王貴様先程よりも気分が悪そうだな」

「…ピヨッ(みょうじのタイプに合わせて騙してみようと思ったが…さすがに予想外ぜよ)」

「?」






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