『あと二人いませんけど』 とりあえず柳くんと青学の乾くんはおしゃべりな向日くんとジローくんのところへ行ってくれた。あの人たちに訪ねた切原くんに本当に感謝したい。 因みに私と各学校の部長以外は全員席についている。何故私が座ってないかと言う理由は簡単、この人たちを置いて一応部外者な自分が座るのは失礼と思ったからだ(実はどこに座れば良いのか分からなかったりする)。 「あれ、確かに足りないね。立海は全員いるよ」 「青学も全員いる」 「すまん、謙也がどっかいってしもうて帰ってこーへんのや」 「…ウチの忍足もだ」 『……』 氷帝の忍足に四天宝寺の謙也か…うーん、人生って偶然が重なると誰かが言ってた気がするけど、本当にそんな気が段々としてきた。 『あの、』 「どうしたん?」 『い、いや…やっぱいいです』 「?」 そういえば華和さんはどこに行ったんだろう。みんなスルーしすぎでは……あ、ちゃっかりど真ん中に座っていた。かなり私を睨んでいるのは気のせいだと願いたい。そんな時マナーにしていた携帯が鳴り出した。出ても良いかな…。 「今は出ても大丈夫だよ」 『ありがとう、幸村くん』 隅っこへ行き、通話ボタンを急いで押す。あ、相手見るの忘れてた。 「「なまえー!!」」 『……』 私の電話からの音声と食堂前の廊下に響き渡ったシンクロした声にうるさかった食堂内が一気にしん…と静まりかえった。 ああ……後ろ振り向きたくないなあ! 彼らの知らない彼女2 もちろんすぐに電源ボタンを連打しました。 → |