すでにごちゃごちゃしている中で次に現れたのは残りの二校だった。


「あーん? 俺様たちよr「わっほーい丸井くーん!なまえちゃーん!」……ちっ」

「お、ジロくん……ってえ、なんで」

『あ、久しぶりだねジローくん』


いつも明るい笑顔は少し凹んでいた私の心をぽかぽかにしてくれて、ジローくんの後ろには見慣れた人たちがいた。


「おー! スッゲーやるなみょうじ!」

『ありがと向日くん。でも跳ねると天井にぶつかるよ』

「普通埃がたつから止めろとかだろ」

『あ、宍戸くん』


宍戸くんのツッコミにたしかにと頷く向日くん。なら最初から跳ばなかったら良かったのにと、心のなかでツッコミをいれた。


「あのなみょうじ、鳳がお前に謝りたいってよ」

『どうして?』

「あ、あの…俺、ぜんぜん役に立てなくて……すみません!」

『そんな事で謝らないでいいよ。選手は身体が第一だからね』

「ありがとうございます!」

『いえいえ』


鳳くんを見てると何故かジローくんと被ってしまうのは私だけかな。


「あ」

『あ、日吉くん』

「この前の特集観ましたか?」

『え、観てない。それより驚かないんだね』

「貴女も言えることでしょう」


それもそうだ。


「ウス」

『? うす?』


大きいこの人はたぶん樺地くんというらしい(だいぶ前にジローくんから聞いた)。それに、日吉くん氷帝のテニス部だったんだ。いやぁ、偶然ってスゴい。


「ちゅーかテニスコートから此処まで距離遠っ。はぁ…めんど」

「財前もー少し声小さめにな」

「お前小春に色目使てなかったやろーな!」

「使う必要性ゼロやろ。悪いな立海のまね…」


金色さんがいるこの学校の人たちの中に随分見たことのある人物がいた。


『逆ナンされてた…方ですよね?』

「印象わっるいなあー。もーちょい違う言い方が欲しかった…」

『すいません…』

「あ、いや…こちらこそ堪忍。あん時はほんまおおきにな」

『いえ、気にしないでください』

「偶然ってスゴいわあ」

『…ですね』


さっきその言葉私も言った気がする。うん、デジャヴだ。

そんな事を考えていたらちょんちょんと効果音がつくような感じで肩をつつかれ、後ろを振り向いた。


「「いつの間にアイツ等と関わったんだ」」

『……』


ノートとペンを持って迫る二人に正直引いてしまった。


彼らの知らない彼女


「芥川さんたちはみょうじ先輩をいつから知ってたんスか?」

「んー、俺のケーキ仲間!!」

「アイツは良いダチ!」

「犬…」

「UFO柄みってとこだな」

「(氷帝って跡部さんだけじゃなくて、部員も人の話聞かねーのか!?)」


『それよりもあと人数的にあと二人いませんけど』




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