あれから幸村くんに会って色々仕事の話をされたわたしは現在家庭科室にいる。辺りを見渡せば材料らしきものがテーブルの上に乗っていた。どうやらこれで昼食を作るらしい。


『そうめんだったら楽なのになあ。』


覗けばやはり定番のカレーの具材とサラダに使う野菜が入っていた。材料費だけでどれくらいかかったのか気になる。

わたし一人ではとてもじゃないけれどできないので助っ人が来てくれるらしい。華和さんはコートの球拾いをさせると幸村くんが言っていた。


「やほー来てやったぜぃ。」

「あの、手伝いにきました。」

「あらら、可愛い子じゃなーい?」

「何作るんスか〜?」


知っている人物は丸井くんしかいないわたしは戸惑いを隠せなかった。こんなことなら各校の人たちの名前を前から柳くんに聞いとけば良かったと後悔した。


「アタシは金色小春よ〜。ヨロシクねぇみょうじちゃん!」

「さん俺は鳳長太郎です。みょうじさんよろしくお願いします。」

「俺は桃城武って言うんスよ!ヨロシクっスみょうじ先輩!」

『あ、みょうじなまえです。よろしくお願いします。…何故わたしの名前を知って……?』

「俺がさっき来るまでに喋ってたんだぜぃ。」


なまえの話!と明るく答える丸井くんはいったいこの人たちにわたしのどんな話をしていたのか気になって仕方がなかった。とりあえず、このメンバーで昼食作りをがんばります。


お昼を作りましょう


『皆さん料理は得意なんですね。』

「アタシは大得意よ〜!」

「お、俺は…普通だと思います。だけどがんばります!」

「俺は試食専門っス!」

「それは俺の仕事だっつーの。」

『丸井くんと桃城くんは作る気ないのか……。』





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