拳銃に一切ひるんだ様子を見せないあげはと銀時に強盗は混乱する。
なんだ、こいつらは。と。
しかしそれすらも考えることは許されなかった。


ヒュッ
空気を切る音が聞こえたと同時に倒れていく仲間のうちの一人。
慌てて横を向けば目の前には木刀。当たると思った時には既に遅く、仲間同様床に伏せていた。
体が動かないため目だけで周りを見渡せば、己の仲間は全員床に這いつくばっていた。
立っているのは二人のみ。




「はい終了ォ」


『拳銃さえ持ってりゃあたしたちに勝てると思った?甘いよお兄サンたちィ』




そう言って笑顔で強盗の一人を踏みつけるあげは。




「(ドSだ…)」




コナンは半ば同情するように倒された強盗たちを見ていた。


あげはと銀時は縛られていた客を解放し、そのロープで強盗たちを縛っている。
少年探偵団たちも解放してやれば元気なお礼が返ってきた。




「ありがとうお姉さん!!」


「ねーちゃんカッコよかったぜ!!」


「侍みたいでした!!」


『そりゃどーも』




あげははヘラリと笑う。
その間にもコナンのロープを解いていた。



「ありがとう」


『いえいえ、これも報…ゴホンッ!…困ってる人を助けるのは当然だからね!!』


「(今報酬のためって言おうとしたよ絶対…)」




子供たちと話しているとドタドタと足音がした。
警察が突入してきたな。
あげはの予想通り銀行内に警察が入ってくる。その中には見慣れた顔も交じっていた。




『言われた通りにやりましたよー土方さん』


「報酬期待してるぜー」


「紅藤だけじゃなく、てめーもいたのかよ」


「あ?いちゃ悪ィのかよ」


「てめーと会うとろくなことねーんだよ」


「それはこっちのセリフだコノヤロー」




いつもの如く喧嘩を始める銀時と土方から視線を外し、あげはは己に向けられている視線の方へ目をやった。




『何か用かィ?少年』




そう江戸川コナンの方へと。
するとコナンは本当の子供のような笑顔をあげはに向けた。




「うん!お姉さんたちはなんでこんなに強いのかなって思って!」



子供のように無邪気にふるまってはいるが、コナンは内心警戒していた。
この人たちは本当に何者なのか。
さっきからそれが気になって仕方がなかった。




『…うーん、まあ、あたしらは万事屋っていうのをやっていてね。たまに警察、と言っても真選組からだけだけど依頼が来るからそれをこなしてるだけだよ。…って答えになってないか。えーと、なんか警戒されてるようだから一応言っとくけどさ、』




あげははしゃがんでコナンに耳打ちした。




『―――――――――――――――――――――から安心しなよ』




コナンは驚きに目を見開き、あげはから少し距離を取った。




「な、んで…っ!」


『フフ…じゃあね、名探偵さん』






交わり始める世界と運命
(『あんたが追っている奴らとは何の繋がりもないから安心しなよ』)




−−−−−−−−−−−−−
銀魂×コナンでした。もし銀魂の住人が元からコナンの世界にいたらって話。
あげはたちは高校二年で、攘夷たちと万事屋やってます。
土方さんは特殊警察真選組で、主にテロとか立てこもりとか犯人が武器を持っている場合のみ行動するみたいな。出てこないけど近藤さんや沖田、山崎もいます。
真選組はたまに万事屋に依頼します。
ちなみにあげはたちはコナンの正体を知っている設定。


また続きみたいのやりたいなーって考えてるお話。




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