怒濤の自習時間もあっという間に過ぎ、今は放課後。
あたしたち五人は揃って下校途中だった。
『そういえばさ、9代目があたしたちのことリボーンに話してあるって言ってたのに接触してこないね』
「む、そうだな。彼にしては遅いかもしれんな」
そう、リボーンといえば裏社会では有名な殺し屋だ。そしてツナの家庭教師でもある。
そんな彼がまだあたしたちに何も言ってこないなんてね…。何か企んでんのかな…?
考えてるうちにあたしたちの家が見えてきた。
「案外もう何か仕掛けて来てんじゃねーの?」
「わしらが気付いとらんだけかもしれんぜよ」
「ああ、例えば…これとかなァ」
そう言った晋助がうちのポストから出したボンゴレのマークのついた手紙。ただしそれはただの手紙ではなかった。
『……ねえ晋助。それ手紙っていうかさ、矢文じゃね…?』
「そうだな」
「そうだな、じゃねーよ!!何!?なんでポストに矢ごと入ってんの!?」
「大した命中力だ」
「リボーンっちゅうのはまことすごい男ぜよ」
「何感心してんのお前ら!?」
『…とりあえず見てみようよ』
あたしたちはそこでようやっと家に入り、手紙を開封した。そこには<明日の放課後に並中の屋上に集合>と書かれていた。
「屋上?なんかあんのか?」
「大方俺達と守護者の対面が目的だろうな」
『へー、じゃあツナたち驚くだろうなー』
あ、でもツナには超直感ってモンがあるらしいから薄々気づいてんのかな。あたしたちがマフィア関係者だってことに。
「そーいやあ…わしのクラスに一人守護者がいたぜよ」
辰馬が思いついたように呟く。
「俺らんとこにも嵐と雨がいたな」
『そうそう。獄寺と山本』
「こっちは…えーっと…さ、笹田君?笹本君?じゃったかのう…」
「そんな奴守護者にいたか?」
銀時が確かめるように小太郎を見た。
「…俺らの一つ上に笹川という晴の守護者ならいたな」
「おお!それじゃ!!さっすがヅラじゃき!!」
「ヅラじゃない桂だ」
「そうなるとあと接触してねェのは雲、雷、それと霧だなァ」
晋助が言った。
まあそれも明日になったら会うことになるだろうけど。
あたしは明日のことを考えながら、夕飯の準備に取り掛かった。
発言はよく考えてから
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