たまには本気を出しましょう


「無事でなによりだ。」

今度は一君に話しかけられた。

どうやら彼も心配してくれたらしい。

『ふはっ!心配してくれてありがとう一君!!』

「…ああ//」

「…僕も心配したんだけどな。」

何故か不機嫌そうな総司はそう言ってまた肩をつかんできた。

『ちょっ、痛い!!痛いよ、総司くぅぅんんん!?』

当然肩は変な音たてている。何これデジャヴ?

『そ、総司も心配してくれてありがと。』

「どういたしまして。」

素直にお礼を言えば笑って肩を離してくれた。

…あたし総司になんかしたっけ?何でこんな目に会ってるんだろう…。

そう思いながら、あたしは自分の手を見る。

久しぶりに刀握ったなぁ…。

なるべく使わないようにしてたのに、よりによってあいつがいない時に刀使うことになるとは。

「?あげはさん?…あっ!!どこか怪我でもしたんですか!?」

『いや、違うから心配ないよ。』

黙って自分の手を見ていたら千鶴に心配された。ホント、優しい子だなぁ。



(それにしても、あげはさん本当に強かったんですよ!!)

(そうなのか。あげは、今度手合せをしないか?)

(…え?一君?何言ってんの!?)

(へーじゃあ僕ともやろうよ。)

(全力で却下します!!)


 →



×