甘い口づけが降ってくる。
「…あと5問だ」 「いじわる…ッ、んぁ!」
私の背中を覆うように抱き付いている三成は、机に広げられた問題集を指先で叩いた。持っていたシャーペンを握りしめて喘ぐ私のことを愉快そうに見つめて、また意識を問題集へ戻すために指をはじく。そう、ただ抱き締めているのでなく、この性悪教師は成績の悪かった私への罰だとか補習だとか言って、ペニスを膣に埋めていた。
「どうした、さっきの応用だぞ?何度も教えただろう」 「はっあ…、そうっだけど…」 「この公式を使うんだ、この」 「判ってるよッ、あんぅ」 「なら早く解け」 「あっあ、…う…じゃあ抜い…」 「抜けるか。早くしろ」
気まぐれにじれったく突きあげて来るのでこちらは気が気でなかった。強い刺激が欲しいと思えば動きを止められてしまうし、こっちが腰を捻ろうものなら腕を回されて止められる。この問題集が終わらないとまともに突きあげてくれるつもりがないらしい。 だったら少し抜いて待っていてくれればいいものを、その気さえない。抱くように回って来た腕が胸を弄るし、熱い吐息が耳に入ってきて余計集中出来ないのに、執拗に指を叩いて私の意識をつまらない数式の敷き詰められた本に戻すのだ。
「…計算式はこうだ、舞雷」 「んっ……」 「おい」 「も…イヤ……」 「……判った。もう辞めるか…」
カタン。
三成の手で押さえられていた分厚い参考書がバサリと閉じて、腰を掴まれたと思うと激しく突きあげて来る。 じれったかった刺激からいきなり強くなった快感に震えてシャーペンを机に転がし、問題集や筆記具を払いのけるように机に突っ伏した。
「だっ、だめ、んっんぁ、あ!」 「こっちを向け舞雷…」 「ん、う…」
言われるがまま、挿入されたままの状態で向きを変える。背面より体面の方がいい。抱き締められる感覚も良いけれど、抱き合う方が好きだ。
「ね…、キスしながらで…いい…?」 「お前が苦しくないならな」 「うん、平気…」
さっきまで邪魔だった数字のことは完全に忘れて、三成にしがみついた。
ことが終わり、私はまた参考書と三成に挟まれていた。
「あと5問だ」 「冒頭に戻ってるよ…三成せんせ…」 「いいから早く解け。何度も言わせるな、この公式だと言っている」 「セックスの後のけだるい雰囲気とか大事にしようよー…」 「私はすっきりした」 「…女の子はね、男の人より尾を引くんだよ…」 「ん…?まだ疼くのか…?」 「ち、違う!なにそのやらしい触り方?!」 「冒頭に戻るぞ、舞雷」 「ま、また同じことの繰り返し!?」
三成はこの上なく愉しそうに口角を吊り上げた。
*勉強好きになるために!
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