天使?悪魔?
ハロウィンネタ
今日は何やらハロウィンという行事らしい。
街も仮装した子供たちであふれている。
そんなわけでそれにのってナルトやサクラ達も仮装しているわけで。
終始面倒臭そうな表情のシカマルはいのに着せ替え人形のようにされてものすごい疲れた表情をしている。チョウジはお菓子がもらえると楽しそうだ。
そんな中でナルトはくるりとふりかえって後ろの方にいたキバにかけよる
「なんだよ」
「お前シノの家知ってるだろ!だからいこうぜー」
「まじかよ‥度胸あるなお前‥。」
シカマルにそうつっこまれるが気にしてない様子でキバに案内を頼む。仕方ないと言った感じでシノの家まで行く。
そして呼び鈴をならして数分後、玄関の扉があいた。
「‥‥。」
無言でナルト達を見回すとそのまま玄関の扉を閉めた
「な、何でしめるんだよおい!」
扉を叩くとものすごく嫌そうな顔のシノがまたやってきて低く言う
「お菓子などないぞ」
「ええええ!なら参加しようぜー折角なんだし」
「面倒だ。帰れ」
「酷いってばよ!」
うるさいナルトにもっと表情が険しくなるシノはどうやら今朝に任務から帰ってきたらしくさきほどまで寝ていたのだろう、髪が降りていて雰囲気がどこか幼い
「キバなんとかしろよ」
「‥へ?」
どんっと背中を押されて前に突き出される。
「なにすんだよ!」
「‥はぁ‥お前も参加していたのか」
「嫌そうな顔すんなよ!」
「別にそのようなつもりはない」
いい加減退屈してきたのか後ろにいるナルト達ははしゃぎだしてシノは早く寝てしまいたいようだ
「それで、どうしてほしい」
「お菓子くれりゃいいんだろ、でもないんだったらよ‥どうしようもねえけど‥。」
気まずくなってキバは視線を落とす。
「まぁ、あとでよ、みんなでパーティー?みたいなのするんだけど」
「いかないぞ」
「だよな‥。まあ、終わったらまたきてもいい?お前の家に」
「別にかまわないが」
「でもやっぱお前がいた方が俺は嬉しいんだけどさ」
「俺がいてもいなくても何も変わらないだろう」
「なんだよ、そうやってまたひとりになりたがるんだろ、寂しがりやな癖に」
「そんなつもりはない、いくならさっさといけ」
冷たく言われてシノを睨みながらキバは口を尖らせる。
「いってきますのちゅーとかないの?」
眉間に皺が寄るシノの腰に腕を回してグイっと体を引き寄せると腹部に衝撃を感じた
「‥痛い‥‥酷い‥。」
「はぁ、早く行け」
「ちぇーわかった、よ‥。」
頬に感じた感触にキバは固まる。もちろん冗談で言ったわけでまさかしてくれるなんて思わずにキバは固まる。後ろではしゃいでいたナルト達の声も消えた。
キバが振り向けばリーの目を塞いだテンテンや顔を赤くしたヒナタの隣で固まっているナルト、その他の面々も同じように固まっている
あまりの気まずさにキバはシノの腕を掴んで玄関内に入って扉をしめた
「シ、シノお前‥あのな‥冗談だったのにお前‥。」
「しろといったのはお前だろう」
「だ、だけどよ!おまえ!人の前で!もおおお」
ぎゅっとキバはシノを抱きしめると、うーとか唸りながら肩に顔を埋める
「ナルト達が待っているぞ」
「‥わかってるよ‥もう‥」
「家で待っているから、早く行って来い」
サングラスをとったシノは小さく微笑んで、キバの腕を解く
まだ顔の赤いキバの頭を優しく撫でてもう一度頬にキスをした
「ここまで煽ったんだから責任とれよ」
「わかっている、そのために俺の家にくるんだろう?」
「‥うるせー」
そういって体を離したキバは震える手で玄関を開いてシノの方を向くと、いつものようにサングラスをかけて無表情のままひらりと手を振っているのに手を振り返して玄関を閉じた。
外で何やらぎゃあぎゃあと聞こえる声にシノは小さく笑った。