お星さまラプソディー?





ED後








水平線に夕日が沈み融解するようにゆらゆら揺れている頃
ずっと立派になったこの街を見上げながらスパーダは飛ばされそうになった帽子を押さえる
前に来た時は暗く決していい環境ではなかった村がここまでになるものか、と感心していればおしゃれな商店街に足を踏み入れた
森だった場所も開拓されて大都市となった今、おしゃれなカフェやショップの立ち並ぶ街並みを眺めながらスパーダはのんびりと散策していた
後からくるとかなんとかいっていたルカ達はまだこないだろうとしばらく歩いていればふと足音がしてスパーダは差し入れにでもなにかもっていこうかとお菓子屋の店先にあるショーケースに向けていた目をそちらに向ければ見慣れた黒髪と白い肌と深い青色の瞳

雰囲気も変わったがすぐに彼だとわかってスパーダはさっさとお菓子を買って彼、をおいかけた

「おーい!リカルド」

立ち止まってくるりと下ろされた黒髪をふわり、と揺らせこちらを向いたリカルドは驚いたように目を丸くする

「スパーダか、早く着いたのだな」
「あぁさっきついたとこ」
「迎えに行こうとしていたのに」

髭もそらされたらしく年齢よりずっと若く見える
それがいやらしいリカルドは落ち着かないらしい
ゆるやかな階段の所為もあるがスパーダも身長が伸び、リカルドより少し高いくらい
階段を一段降りれば目線が同じになってよくわかる

「リカルド縮んだ?」
「うるさい」

リカルドはむっとしたようにスパーダの頬をつねる
ごめんごめん、といえばぱっと手を離したリカルドにスパーダは先ほど買ったお菓子を渡せば感心したように受け取る

「気がきくようになったものだ‥」
「失礼だな!」

くすくす笑いながらリカルドは嘘だ、と言って下っていた階段を上る
スパーダはリカルドにならんであっていなかった3年間の色々な事を話しながら夕日に染められ雰囲気もいい街をのんびりと歩いていく
城について大きな門をくぐって裏道を通り自室に向かったリカルド

「おい無断で出てきたのかよ」
「面倒なんだ、別にかまわんだろう」
「おいおい、それでいいのかよ‥」
「今は俺がトップではないからいいんだ」
「屁理屈だなあ」

なんだかんだと子供っぽいところがあるらしいリカルドはソファーに座って伸びをする
豪勢な城の中にしてはちょっと庶民的な部屋をぐるりと眺めながらスパーダも隣に座る
おろしっぱなしのリカルドの髪をいじりはじめるとリカルドは嫌そうな表情を浮かべるのをスパーダは楽しそうに眺めながら膝枕する形になる

「調子に乗るな」
「とかいいながら抵抗しないあたりが可愛いよなぁ」
「う、うるさい!」

可愛いなぁ、なんて思いながら真っ赤になったリカルドの顔に不意打ちでキスを落としたスパーダは触れるだけでゆっくりと顔を上げる
一段と赤くなったリカルドの顔

「やっぱ可愛いな」

体を起して先ほどから鼻腔をくすぐる香りの元を知りたくてそっとリカルドの腰を引き寄せて首筋に顔を埋める
数か月前に送ったスパーダが選んだ香水だ

「俺が選んだ香水、使ってくれてるんだ?それとも今日俺が来るからって、つけてくれたの?」
「っ‥たまたまだ!」

こう剥きになる時は大体あたりの時だ
髪を一束まとい口づけさらさらと指の隙間から落ちていくのを感じながらするりとリカルドの指に指を絡めて後ろから抱き寄せる

「リカルド、愛してる」
「‥‥恋人を、ほっといてよく、言える」
「ごめんってそんな拗ねるなよ、時間かかったけどちゃんと、リカルドの元にきた俺をほめてくれたっていいんじゃねぇの」

そういっていれば扉をノックする音が聞こえてリカルドはスパーダの腕を解くように言ってすっと腕から抜けて扉を開ける
誰かと話をして戻ってきたリカルドは先ほど脱いだブーツをはく

「どうした?」
「ルカ達がもうじき着くそうだ」
「了解、っと」

ソファーから立ち上がって今度は表から出るらしく扉を開く、ランプのともった廊下を歩きながらリカルドは心なしか嬉しそうだ
幸せそうな横顔を眺めながらスパーダは扉のノブを握って扉を開けた
広がる夜空に広がった星空に目を移して、階段を下りて港に向かった













お星さまラプソディー?
(もう一度貴方の心を掴んで、愛してると囁きましょう)











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