あまい、甘い
学パロ
今日は巷でポッキーの日とかいう日らしい
朝からそれで男子は話が盛り上がっている教室
「なあお前、ポッキーゲームって知ってる?」
「知ってるってばよー!好きな子とやるやつだろ!」
「お前は誰とやりたいんだよ?」
とシカマルに茶化されてナルトは真っ赤になりながら首をぶんぶん振って自分の両手で口をふさいだ
その前では沢山のポッキーをほおばっているチョウジ、すごいなあという表情でそれを見ているリーに並んで全くこいつらは‥といって頭に手を当てているネジがいた
そしてもてるサスケは朝から女子に詰め寄られて疲れているようでナルトの隣の席でうなだれている
集まっている集団の少し離れた角の席でキバとシノはだらだらと携帯ゲームをしてる
意外とふまじめらしいシノは授業中は寝ている上にサボることもしばしば、キバは見た目どおりである
「お前らこんな楽しい時にもそんなんしてさみしいな‥。」
「うるせー黙ってろっておい!!シノお前!!」
「ボーっとしてるからだろう」
「ギャー!爆弾は駄目!!俺の体力今ぎゃぁぁぁほら乙っただろー!」
「知らん」
いつものように言いあいしながらゲームをしている二人を見てため息を吐いたナルトはそうだ、と手を叩く
「王様ゲームとか‥やりたいってばよ!」
「男ばっかりでか?」
「それだから面白いんだってばよ!」
にしししと笑って始まった王様ゲームの準備をし始めたナルト
そしてなぜか話にも混じっていなかったキバとシノも混ぜられてそれは始まった
「おお、王様は俺だってばよー!」
「お前不正しただろ?」
「してねーってばよ!!」
そういいつつどうしようかなとうーんと首をかしげたナルトは大きな声でいう
「んじゃー7と4がポッキーゲーム!」
「誰だよ、7と4って俺じゃねえぞ。」
「僕でもないよー」
「‥僕でもないです」
「俺も違うぞ」
「違うな」
「‥‥‥。」「まじかよー!!!!」
キバの声が上がってシノは無言でため息をついた。
嫌がっているそぶりを見せている癖にキバはどこか嬉しそうだ
「ほらーしろよ」
そう言ってキバがポッキーを加えてシノの方を向くが、無言が続いてキバが気まずそうな表情を浮かべていれば顔を近づける
「ほら‥はやkんぶぅ!!!」
真顔でキバをにらんだ後ポッキーもろとも顔面に拳を叩きつけた
そのまま地面に顔面を両手を押さえて倒れたキバの顔面を踏みつけたシノは冷たく言い放つ
「どうだ、地面とポッキーゲームする気分は。」
サングラス越しにもわかる冷たいまなざし
ゆっくりと足を離して席に戻る
しばらく床に沈んでいたキバはゆっくりと起き上がる
「ひでえ!シノ!おまえ!!」
「あーうるさい、さっさと席につけ」
「ちえー‥。」
寂しそうな表情になったキバは席に戻ってまたゲームを再開した二人を眺めてただ茫然としていた他の面々
「仲いいのか悪いのか‥。」
ネジはそういいつつ自分の席に戻った
昼休みが終わり次の授業が始まり、2時間の授業のあと、放課後になってあまりにサボっているということで紅に説教させられていたキバはげんなりしたように、机に突っ伏していた
それを勘づいてかいなくなっていたシノが戻ってきて、いつもの自分の席に座った
「大変だったな」
「うるせーなんで逃げたんだよ‥。」
「用事があってな」
「うそだろ‥今日は散々だったぜ‥。」
溜息をついたキバが顔を上げればふと、ポッキーが前にあって
「んお?」
「シカマルがくれた、俺は甘いものはすかん」
「食わしてくれるの?」
「早く食え」
「もっとこう可愛くいえねーの」
眉間にしわが寄る
はぁ、と言って一口ポッキーをかじってサングラスを取りそのままキバの唇にそっと口づけた
無言になってシノは砕けたポッキーと解けたチョコレートをそのままに舌を絡ませて、しばらくしてから唇を離した
「‥は‥これで、満足したか?」
「普通にポッキーゲームしたらいいじゃねえかよー」
「まどろっこしいのは嫌いだろう?」
「まぁ、そうだけど」
今日あった嫌な事が全部吹き飛んでキバは照れ臭そうに、それでも嬉しそうに笑うキバにシノは小さく笑いゆっくり席を立ってサングラスをポケットに片付けて鞄を持って先に歩きだした
「おいちょっとまてって!」
慌てて適当に荷物を鞄に入れてキバはシノの後を追いかけた