2013/10/25 02:03
携えた拳銃から放たれた銃弾は鈍い音を立てて体に突き刺さる
とはいえ、どうせこの相手は機械でできた無機質なものでしかない
この世界に生きている生身の人間など数えるほどだろうか
「おわった、の?」
そう幾分と身長の低い彼女は不安げに問いかけた
先ほど保護したばかりで体は痩せている
血肉だったものがどろりと溶けて残ったのは骨格を形成していた機械だけ
「どうするんだこの子」
「‥‥勝手についてくるだろう」
冷たいやつ
そう思いながら隣にいるあいつを眺めつつ銃を片づけてこちらについてくるように言う
しばらく歩くと違う部署の同期がやってきていた
俺とあいつが所属するのは基本的にこういった戦闘など町の安全を守る保安部
後のはどこかは知らないけど
後ろにいた彼女にいう
「後はあいつらが何とかしてくれる、それじゃこの辺でな」
「ありがとう‥」
そういった彼女が振り返った先には同僚のあの煩い落ちぶれたナルトだ
「そういえば、私ヒナタっていいます、また会った時はよろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げてナルトの方を向いた彼女の頬が赤くなった
それを見届けつつくるりとまた街の方に繰り出した
「ふん、あの少女が気になったか?」
「まさか」
「そんな趣味だったとは」
「違うって言ってんだろ」
睨んだって眼鏡の向こうの瞳は何時だって光がなくて
どこを見ているかなんてわかりやしない
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近未来パロのヒナタと後のおふたりの話的な
よくわからない
2013/08/01 03:10
きらきらとまばゆい青い光が視界に映る
上が見えないほどに高いビル群が無機質に列をなしている
今日も雨はやまない
とはいっても空などないこの世界は淡い青い光だけが世界を彩る
あとは全て真黒だ
頭上をまさに近未来といった感じの自動車が走り抜ける
それもひとつやふたつではない、大量の
鳴り響くサイレンの音が耳の鼓膜を揺らす
温かみも何もない、世界の中を
私は踏み出した
不敵な笑みを浮かべた彼と
静かに世界をぼんやりと眺める彼の目に
はたして同じものが映っているのか
そんなの私にわかりはしないけれど
ただただ静かに、無機質な世界に身を任せて
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近未来パロ
NARUTO/八班
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