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嫉妬と安心




それだけ。









阿久津SIDE


突然の席替え騒動から数週間。相変わらず名前が隣にいることにどぎまぎしっぱなしの僕なわけなんだが…


『あーくーつー』


黒板の目の前にも関わらず堂々と話しかけてくる名前。しかし名前は一軍。授業中に何をしたって注意する生徒や教師は誰もいないわけで。



「ん?」



『蓮がさー、最近毎晩メール送ってくんだよねー。んでー…』



そういえばあの時の東くんの告白はどうなったのだろうか。OKしたのか…?
東くんの話をしてくる辺りOKしたのかな…
でもOKしたのならメールをしてくるなんて当たり前じゃないか。ならなんで…。




『あくつー?聞いてるー?』


「え、あ、ごめん」




『聞いてなかったのー?もー、怒るぞこら!!』


そういったかと思うと、僕の頬をつまみ、引っ張り、怒ったような顔をした。手を離してんふふっと笑う名前がたまらなく愛しくて。




「東くんの告白、OKしたの?」



『ああ、あれ?んふふ、してないよ』



ああ、よかった。と思うと同時にいつも以上に名前が愛しく思えて、




ちゅ






気がついたら僕は名前にキスしてた。




『え、な、なんで…?』




そんなの簡単だよ。








(キスしたいと思ったから)




(そう思わせる、君がいたから)




END





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