家と祖母の家とを往復する生活を二月ほど過ごすと、ようやく体も落ち着いてきた。
十日ほど祖母の家で暮らせて、食欲のコントロールができてきたことを実感した。
週に三度が月に三度。
できれば、三ヶ月に一度のペースに落として、あとは既製品でまかなえればいいと思っている。

それから、このまま祖母の家に引っ越したいと計画し始めた。
予定より早くなってしまったけれど、私はここにいたほうがいい。
あの場所を離れたほうがいい。
旭に会わないほうがいい。

旭が彼女とうまくいっているのなら、私はいらない。
そうでなくても彼の未来に私は必要ない。

言うまでもなくそんなのは言い訳で、つまりは保身のためだ。
近くにいると、余計に会いたくなる。
旭が他の人といるのを、他の人と生きていくのを、見ていなくてはならなくなる。
だからこのまま離れて忘れてしまいたい。
辛いのだ、私が。

「ネットさえできればなぁ」

暇を持て余して、ぽつりと呟く。
土いじりが日課となっているくらい暇なのだ、この家は。
この私が、たまに孤独で発狂しそうになるくらいに。

祖母は一体、この家で何を考えて過ごしていたのだろうか。
その内に永遠の命を飼いながら。

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