「佐伯くん、今まで何人に告白された?」

話題を探して視線を彷徨わせていると、店内の女の子たちがちらちらと彼の様子を見ているのに気づいた。
最近仲良くなって忘れていた。
この人、「王子」だった。

「なに、いきなり」

「や、座ってるだけで女の子寄ってきそうだから」

「迷惑なんだよね、そういうの」

佐伯くんは頬杖をついて、つまらなさそうな顔になる。
迷惑なの?と聞き返すと、佐伯くんは嫌そうな顔を私に向けた。

「知らない人に話しかけられたら怖いじゃん。そもそも俺、がつがつしてる女ダメだし」

「へーもったいない」

「うわー他人事」

冷たい目を向けられたのと同時に、料理が運ばれてくる。
逃げるように手を合わせ、いただきますとスプーンを手にした。

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