家に帰って一人になると、完全にパニックに陥った。
どうしよう。
そろそろ本気で考えないと。

とりあえず花音と話をしよう。

と思ったが、次の日花音は学校に来なかった。
電話も出ないし、メールも返ってこない。
好人くんがうまくやってればと思ったが、この様子じゃそうも思えない。

ああ、どうしよう。
佐伯くんに相談するわけにもいかないし。

今までこんな恋愛の悩みがなかった私は、おろおろするばかりだ。
相手が相手だけに、気安く誰かに相談するわけにはいかない。

というか、相談したしても私が迷っているのを理解してもらえないかもしれない。
相手は女の子と王子だ。
王子を取れって言われるに決まってる。

そもそも、私はなんで迷ってるんだろう。
迷うことじゃない。
佐伯くんを取ればいい。

だけど、どうしても花音を振り払えない。
佐伯くんに折れそうだ、と言われた通り。
私はすでに花音のほうへ傾いてきていたのだ。

|
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -