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「このままいくと付き合うことになっちゃいそうだね」
佐伯くんの言葉に、私はぎくりとする。
「いや、さすがにそれは……」
「とかいって、すでに折れそうでしょ」
見透かされたように言われて、私は返事に詰まる。
確かに、最近まずいと思っていた。
花音といる時間も多いし、電話なりメールなりも一番多い。
なんだかんだで学校帰りに遊んだり食事したりもする。
これ、順調に付き合う方向へ進んでるよね、と最近思っていたところなのだ。
「まずいなぁ……」
私が沈黙していると、佐伯くんがぼそりと呟く。
「だよね、まずいよね、私もそう思う」
「そういう意味じゃないんだけど」
私がうんうんと頷きながら同調すると、佐伯くんが苦笑する。
「心配だなぁ、浅倉さん」
じゃあどういう意味だ。
と聞こうとすると、佐伯くんが息を吐いて呟く。
心配と言いつつ、事を厄介にしたのはあなたですが。
冷たく言ってやると、佐伯くんは再び楽しそうに笑った。
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