「って、ごめん。俺ばっかしゃべってんね」

たっぷり語った後、はっと我に返ったように内田くんは言った。
私は首を横に振る。
彼はコーヒーを一口飲んで、食べかけのサンドイッチに戻った。

「漫画買いに来たの?今日」

ふぅ、と気を落ち着かせた後、内田くんは再びこちらに目を向ける。

「……漫画は、ついで」

「あ!」

尋ねられて、躊躇った後カウンターに置いた袋を指差した。
漫画が大丈夫ならゲームも大丈夫だろう。
内田くんはサンドイッチを食べながら横目でちらりと袋を見て、それから再び目を見開いて顔を輝かせた。

「俺も!俺もこれ買いに来た!」

「えっ」

「見て!ほらほら」

彼はサンドイッチを無造作にトレーに投げ出して、鞄の中からごそごそと同じ袋を取り出す。

「すげー!気ぃ合うね美夜ちゃん!」

「すごい……!」

「それでこんなところにいるんだね!ここらで一番でかい店ここくらいだもんね!」

二人でゲームを見て息を呑んだ後、顔を見合わせて声を上げた。
手の平をこちらに向けられて、反射的にぱちんとハイタッチをする。
にかっとうれしそうな笑顔を向けられて、はっと我に返った。
頬に朱が上る。
こんな、友達みたいなスキンシップは初めてだ。

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