作戦前日



それからしばらくしてミカサとアルミンは古城を出て宿舎へと戻って行った。

エレンともその場で別れて、私は自分の部屋へと向かった。
部屋へ入ろうと思ったが、リヴァイさんが気になりリヴァイさんの部屋のドアをノックした。

「あの…なまえですけど、入っていいですか?」
そう声を掛けてればリヴァイさんが部屋のドアを開けてくれた。
「あぁ…入れ」
「お邪魔します…」
私はリヴァイさんの部屋へと入る。
そしてソファーへと腰を下ろせば、リヴァイさんが目の前に紅茶を置いてくれた。

「あ、ありがとうございます…。あのエレン達に自分のこと話しちゃいました」
私は静か呟けば、リヴァイさんが隣に座る。
「…だろうな。そんなことだろうと思っていた。なまえが女型の巨人に殺されたとずっと思っていたからな…特にエレンがな」
リヴァイさんは紅茶を1口飲んだ。
「…そっか。みんなやっぱり私が殺されたって思ってたんですよね。エレン達、私見て驚いてましたもんね。ちゃんと…3人に話せて良かったです」
「…お前が良かったならそれでいい」
リヴァイさんの言葉に"はい"と頷いた。

「あっ、そういえばリヴァイさん足どうしたんですか?何か、怪我してませんか?」
私は思い出したようにリヴァイさんに問いかけた。
「…あ?……あぁ、別に大したことない。ただの捻挫程度だ。気にすることない」
リヴァイさんはそう言えば紅茶に手を伸ばす。
「…それならいいんですけど、リヴァイさんでも怪我するんだなって驚きました」
私は少し笑って言えば紅茶を飲んだ。
「俺だって人間だ。…怪我することだってある」
そう言いリヴァイも紅茶を飲んだ。
「ですよね。みんながリヴァイさんは人類最強とか言うので怪我もしないかと思ってました」
「ただの適当な言い方だ。別に俺は人類最強でもなんでもない」
リヴァイさんは鼻で笑って紅茶を飲み干した。

"ガチャ"と急にドアが開いた。
「リヴァイ失礼するよ!…お?なまえちゃんいたのかい?お邪魔しちゃったかな?」
ハンジさんがいつものようにドアを開けて入ってきた。
「…はぁ、なんだ?」
リヴァイさんが深くため息をして言った。
「今後の予定のことなんだけど…」
ハンジさんが資料を持って言った。

「じゃ、私は失礼しますね!リヴァイさん、ありがとうございました。失礼します!」
私はぺこりと頭を下げて、リヴァイさんの部屋を後にした。



私は部屋へ戻り、着替えを終えてベッドへと入る。
明後日、女型の巨人にまた会うことになるかもしれない。
アニが女型の巨人だとは信じたくないけど、でもその可能性があるのは事実。

私はため息をして、目を閉じて眠った。



次の日は明日の作戦に向けて話し合った。
エレンの影武者になるのはジャンに決まり、着々と準備は進む。

エルヴィン団長は104期の中にアニの共謀者がいると睨んでいる。
そのためライナー、ベルトルト、サシャ、コニー、クリスタ、ユミルは隔離するためウォール・ローゼにいるらしい。
そこで上官として待機しているのはミケさんやナナバさん達。
私は104期の中には共謀者はいないと思う。
あのメンバーの中に共謀者がいるなんて考えたくなかった。

そしてその日はやってくる…。




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