「山崎ってさあ、私のこと好きだよね」

なに考えてるんだ、こいつ。ありえない。本当にありえない。例えるなら俺があんぱんを好きなのと同じくらい、ものすごいありえない。

「馬鹿だろ」
「うーん…そうでないことを願いたい」
「馬鹿だよ」
「えっ決定しちゃうの!?」
「つーかありえない。俺がアンタのこと好きとか、超ありえないんですけど!」
「またまたぁ」

本当に何考えてるんだこの女は。俺はねえ、俺の信条からあんぱんを多く食するだけで、あんぱんが好きな訳じゃないの!条件反射なの!わかる?それと同じ!あんたが毎回毎回騒動起こすから、それをフォローするのか俺の役目になっちゃったの!全部アンタと副長のせいだって!

「でも、この間私が副長室で居眠りしている時、しばらく私の寝顔見つめて、副長が帰ってきそうになったら起こしてくれたじゃないですか」
「それは…っ!あんまりにも残念な寝顔だったからつい凝視しちゃっただけで!それに寝てるアンタが副長に見つかったら怒られるの俺だし!」
「山崎、私が本当に寝ていたとでも思っているのかね、最初から最後まで私は起きていたからね。山崎が「かわいいなあ」とか呟いていたことも…」
「はあ!?なんなのアンタ!本当なんなの!もうイヤアアアアア!」

好き好き大好き超愛してるなんて一回も言ったことないけど、心のなかではそう思ってるよ

「山崎、諦めた方がいいと思いやす。オメーの完全敗北だ」
「そうそう」
「やっ別に好きじゃないです!アレです、親心です」
「無理がある上にツンデレ…」

テンションに任せて自分でもよく分からない事を連発する山崎は、沖田さんの参上に全てを諦めたのか、がっくりと項垂れた。しかし最後まで認める気はないらしい。

「本当違うんです…くっそ、なんだってんだよ…」
「山崎、そうは言っても耳まで真赤ですぜィ」
「沖田さんって本当ドSですよね…」「じゃあこれ読もうぜィ、山崎の日記」
「ギャアアアアア!!」

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