※よんでますよ、アザゼルさんのベルゼブブ×さくまさんのノーマルカプ…にしようと思ったらなんかさくまさんっぽくなかったのでなんかよく分からなくなってしまいました。それでも…という方はどうぞ




わかりきったことだ。人間と悪魔、いづれ私は死にベルゼブブさんは行き続ける。それが悲しい事だなんて思わない。私とベルゼブブさんがそういう関係にあることの方が、むしろ悲しいことだった。
「どうして人間は人間を殺すのでしょうか」
過去に一度、なんでもない日に彼はそう言っていた。そこはなとなく、今日のカレーは何ですか、なんて聞くのと同じような顔で、半ばどうでもよさそうに。
だけど、ベルゼブブさんの言いたいことが分かって、わたしは少し泣きたくなった。
できれば、ベルゼブブさんにその問の続きを言わないで欲しいと思った。
「なんの隔たりも無く傍に居られるもの同士が、どうして憎み合う必要がありましょうか」
私は泣かなかった。心臓を鷲づかみにされて今にも握りつぶされそうな圧迫感を感じたけれど、あくまで平静を装った。
私は、今、この存在がとても愛しい。
「私は人に殺されるのは嫌ですけど…」
愛しい、ということが、こんなに悲しいことだったなんて、
「ベルゼブブさんがしてくれるなら、それもいいような気がします」
ベルゼブブさんは、呆れたような困ったような、でも少し嬉しそうな顔をして笑った。
それでも、どこか悲しげな影は落ちていたけれど
「それが契約者としての命令なら、従いますけれど」
ベルゼブブさんの、手が、こちらに伸びる。首に触れる。つめたい
「私に選択権があるのなら、まっぴら御免です」
「そう、それでこそベルゼブブさんです。しおらしいベルゼブブさんなんて気持ち悪いだけですからね」
笑う、暴言を返される。それだけで十分のような気がした。


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