「…日番谷先輩」
「なんだエロいな」
「……セクハラです」

日番谷先輩は、まあ私と親しくしてくれる先輩の1人だ。多分、一番私を可愛がってくれているのは日番谷先輩だ。それはありがたい。先輩は学校中にモテるから、学校の中の大体の女子は、日番谷先輩に気に入られようと私にも優しく接してくれたりする。だから私の学校生活はそれなりに充実したものだ。だけど、私は日番谷先輩に感謝したりなんてことはしたくない。…何故なら、その理由は先ほどの先輩の言葉でわかる。先輩は私にセクハラをしてくるのだ。そんな相手に「ありがとう」なんて、口が裂けても言えない。

「あー、少しでいいから背伸びしろ」
「え」

先輩は座ったまま腰を低くして私を見上げ、そう言った。意味がわからない。けどとりあえず背伸びしてみる。先輩はうわごとのように「もうすこし」を繰り返している。

「…ピンクの水玉か」
「ば…っ」

ここで怒ってはだめだ。そう自分に言い聞かせて叫びかけた喉をなんとか宥めた。私のパンツの柄を確認した日番谷先輩は一度小さく頷き、「まあ座れよ」と私を促した。先輩に私の考えている事が伝わらないうちに、私はとりあえず先輩の隣に座った。…先輩、変態でなかったら絶対かっこいいのになあ。先輩の隣に座って、改めて思う。先輩の横顔は整っている。そりゃあもう私が隣に座っていることに罪悪感を抱いてしまうくらい。日番谷先輩には松本先輩くらいの美女が似合ってるような気がする。でも、日番谷先輩、松本先輩に対しては何かツンツンしてるよなあ。…ツンデレ?もしかしたら日番谷先輩は松本先輩が好きなのだろうか。

「先輩」
「上目遣いいいな」
「先輩って松本先輩が好きなんですか」なんとなく抑揚のない声になってしまった。そんなつもりなかったんだけどなあ。先輩といえば元々大きい目をまんまるに見開いて私を見ていた。あ、雛森先輩…は幼馴染か。でも幼馴染同士の恋もなんかアリそうだな…。先輩、もしかして浮気性なんだろうか。

「…お前、わかってねえな」
「何をです」

先輩は疲れたような溜息を吐いて、きれいな銀髪をぐしゃりとつぶした。なあんか、セクハラだけでなくて先輩の存在自体がエロいな。…何考えてるんだ私。とうとう先輩の変態が移ったのか。い、嫌だ。

「お前、俺がお前をセクハラする理由を考えた事あるか?」

え?



男は常にドラゴンボールを2つ持っているんだぜ



好きな女に欲情くらいするだろ

は?



企画俺のバナナ要る?様に提出




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