かずまきゅんに舐められちゃうえろ

べろり、と首を舐められて体が軋んだ。生理的な涙で視界が滲んだ。居た堪れなくなって、さらさらと指どおりのいい髪をゆるく掴んでやめてと意思表示すると、ぶすっとした佳主馬が顔をあげた。どうやら、今は私にすら邪魔されたくなかったらしい。そして涙をまた舐められた。「しょっぱい」そう言ってわたしにキスをする。今この状況に相応しくない様な優しくて子どものようなキス。嫌いじゃない。最後に唇を舐められて、佳主馬は離れた。濡れて空気に晒された唇がスースーする。それがなんとなく嫌で、唇を指で拭うと佳主馬はまた嫌そうな顔をした。確かに今の行為は佳主馬からしたらいただけないかもしれない。ちょっと後悔して、今度は私からキスをすると、佳主馬の機嫌はある程度直ったらしい。なんだか気だるい私は、このまま眠ってしまいたくなった。佳主馬もあながちそれが嫌ではないらしい。寒い外気に触れたくなくて布団に手を伸ばす。その手を佳主馬に取られて、手首を舐められて、そのまま白いシーツの海に沈んだ。佳主馬を抱きしめて、佳主馬に抱きしめられて、もうどこにも行かないように。私が引っ張ろうとした布団を佳主馬が私と佳主馬の上にかけて、今日一日は終る。


寝ぼけまなこのきみが色のない朝に消える


そうなったらいいのに
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