(変態)佳主馬でギャグ甘!振り回されるけどなんだかんだで佳主馬が大好きなヒロイン(笑←

今日はデートだ。付き合いはじめて2回目のデートだ。2回目にも関わらずわたしはあいも変わらず異様なほど緊張していた。朝会で前にでて何かを喋る時よりも、先輩に話しかけられた時よりも、その何倍も何倍もわたしの心臓はどっくんどっくんうるさく鳴っていた。待ち合わせの場所まで、あの角を曲がればすぐだ。予定の時間まであと15分。さすがにまだ佳主馬は来てないと思う。1回目は絶対佳主馬よりも早く行こうと思っていたのに、5分前に行ったらもう佳主馬がいたから、今回は絶対の絶対にわたしが佳主馬を待つんだから!そう決意して前より10分も早く来た。やっぱり佳主馬はまだ来てないみたいで、なにか偉い人と思われる人物の銅像を背に突っ立って待つことにした。

「やっと来た」
「ひゃあ!?」

いきなり冷えた手でほっぺを触られて思わず大きい声が出る。びっくりして後ろを見ると佳主馬がいつもよりもおもしろそうな顔でわたしを見ていた。冷たい手は佳主馬の手だった。「今日は早くきたと思ったのに」「この像の裏で待ってたんだけどね、聞きなれた誰かさんの足音がしたから」そんな訳あるはずないのに、その言葉にわたしは思わず顔を綻ばせた。「じゃ、行こう」「うん」自然に絡め取られるように手を繋ぐ。ごく自然に行われて、なんだか恥ずかしい。「どうしたの?」「な、なんでもない!」しばらくそのまま歩いて、そういえば佳主馬は今日、わたしをどこに連れて行ってくれるんだろうと考えた。この前はふつうに買い物した。もしかしたら今日は映画とかかもしれない。そう思っていたら、だんだん表通りと離れて、大人っぽい雰囲気の場所に来た。「おいしいカフェがあるんだよ」「そうなんだ」わたしの不安に気づいたのか、手を繋ぎながら一歩前をあるく佳主馬がそう言った。そしてすぐに、なかなか小洒落たカフェが見えてきた。店内に入る前に、佳主馬がくるりと体ごとわたしに振り返る。

「今日は帰すつもりないからね」
「ふうん……え!?」

佳主馬が必要以上にいろっぽくて実に妖艶な顔でわたしにふりかえって、笑った。綺麗。
なんだか色んな意味で特別な一日になりそうです。




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