「…お前なにしてんの」
「うええええ?・・ななんでもないよ」
「……」

ケータイを見つめてニヤニヤしていたら後ろからおにいちゃんが声をかけてきた。
ケータイの画面には始めて高杉先輩から貰ったメール。思わず保護してしまったそれは、お兄ちゃんに見られたらまずい

「そういえば、今日どこいってたんだよ?」
「へっ?」
「今日お前どっか行ってただろ、」
「え、あ―――…」

どうしよう、まずい
高杉先輩とゲーセン…なんて言ったらこんどこそただじゃすまない。あたしも、高杉せんぱいも

「………」
「・・ったく、サボんのは勝手だけど、俺に一言いってからにしろよ」
「ご、ごめん!」

よかった。どうやらおにいちゃんはただのサボリだと思ってるらしい。
変に疑いを掛けられるよりずっといい。

「あ、そういえば今日。すっごいお兄ちゃんに似てる人に会ったよ」
「へ、へえ」
「でも髪サラサラでね、お兄ちゃんよりかっこよかった」
「……そお?」
「うん」

お兄ちゃんが黙ってしまった。まずい事を言ってしまったかもしれない。フォローせねば

「でもお兄ちゃんはやっぱりお兄ちゃんのままがいいなあ」
「は?」
「だってサラサラストレートのお兄ちゃんなんて嫌だもん」
「名前…!!」

ぎゅう、と抱き付いて来るお兄ちゃんからは甘い匂いがした。

「ありがとう」
「え?」
「うんん、こっちの話だよ」

ナンパから助けてくれてありがとうね、お兄ちゃん。

真実、そして兄弟愛

(おおぐしくうううん!!俺一生天パで生きていくわ!!)
(んだよ急に、あんなに気にしてたじゃねえか)
(いいの!!)
(大体何があったか予想できらァ)

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