学校生活のこととか、家のこととか。悩みなんて無限にあって、いくら悩んでも解決なんかしない。どれだけ考えても自分の無能さを痛感するだけなのだから、いい加減やめればいいのに、やめようと思っても不安の種はぐるぐると私の脳を旋回する。
「また悩んでんの」
私の悩みなんて、きっと誰もが抱えてるような些細な悩みで、私だけじゃなくて、ちっとも特別じゃない。
そんなに重く考えなきゃいいのに、って自分でも思う。だけど、考えることから逃げるのはなんだか馬鹿のすることのようで、よけいにやめられなくなる。
正直、不安の海に溺れて窒息してしまいそうだ。
「うん」
誰かがくれるとるにたらない解決策や、ちっとも実用性がない励ましの言葉なんかは、はじめから欲していない。
ただ悩みを抱えているこの時間が、自分には必要な気がして。これがきっと思春期というものなんだろうなあ、なんて達観してるフリをしてみたりして。だけどこの気持ちを言う相手はどこにも居ないので、私は誰にも何も思われずに、ただ悩み続ける。
周りの人皆馬鹿だ。ちっとも私のことわかってない。
自分から伝えようとしないくせに、嫌味ばっかり頭を回って、パンクしそう。
だって誰かに言ってどうなるの。さっきも言ったとおり回答は欲していない。
だけどひとりで抱えるにはこの悩みはちょっと重くなりすぎていて、誰かに吐き出してしまいたい。だけど他人にぐずぐずと悩みを吐露する自分は、何故だか好きにはなれなさそうだ。
どうしたらいい?
「くだらないね」
そんな私の悩みの嵐は、全て佳主馬の一言で流されてしまう。
「うん」
だから、私は、佳主馬が好きなんだなあ。
ばかみたいにわたし、愛がほしいの。