「そっちはどうだ」
「まあ普通かな、君が言っていた銀色のお侍さんもいい人だよ」
「クク…そうかい」

どこかの船の中、互いに狂気を含んだ笑みを浮かべた男女が杯を交わしていた。

「でもねえ…あそこは平和すぎる」
「…は、じゃあ俺のとこに来るか?」
「うん…でも、君の獣とは馬が合わないんだよ」

とことおんな

「私に眠るこの魔力…君の獣に触れて暴走でもしたら大変だからね」
「おもしれえじゃねえか」
「確かに」
「俺と名前の力を合わせれば…この世をブッ壊すのも簡単だと思うぜ…?」
「君は相変らず野蛮だなあ、晋助。私はこの世界を好いているのだよ」
「酔狂な奴だ」
「…それもそうかもしれないね」

悲しさを湛えた笑みを洩らす少女。今宵もどこかの船の中、中二病と中二病による中二病の為の中二病トークが繰り広げられている。

「わ、私の魔力ぅ!今こそ…今こそ……!!」
「…酔ったな」


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