「名前、これやるよ」
「何だこれは」
「福引券だ。マヨネーズ買いに行ったらレジのばばあに貰った」
「こんなに大量の券…どれほどのマヨネーズを購入したのだ」
「あ?別に普通だよ」
「……」
「ま、俺ァ福引なんてガラじゃねえから、お前行って来い」
「ふむ、つまり、福引をしたいのだけど自分のキャラ的に福引に心躍らせるなんてことはしたくないので適役である私にそれとなく福引券を渡し、あわよくば共に福引に行こうという魂胆なのだな」
「…はあ、何言ってんだ、お前」
「しょーがないなァ、土方くうん、しょーがないから一緒に行ってあげよう。ゆくぞ!」
「はあ?俺仕事あんだよ!」
「そんなの関係ナーイ!」

ーレットは回る

「こ、これは…!」
「よかったな」
「しかし土方君、私は自転車に乗ったことがない」
「練習しろ、誰だって最初は乗れねーんだから、別にはじめは失敗しても恥ずかしくねーぞ」
「…わからぬか?」
「あ?」
「私は先ほどの土方君のように暗に、一緒に自転車に乗れるようになる特訓をしてほしいと言っているのだ」
「……」

ちょっときゅん


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