俺が真選組に捕まって早一週間。なかなか口を割ろうとしない俺に、痺れを切らした土方は、苦肉の策として聴取人を名前にした。
「捕まるなど、お主らしくもない」
「ドジ踏んじまってなァ」
深爪してジャンプできませんでしたなんて口が裂けても言えない
「…ま、お主にも色々あるのだろう。私がうまく言っておくから、今のうちに逃げると良い」
「俺に恩を売るつもりか?」
「どうとってもらっても構わない。まあ、強いて言うならこの扇子の礼がしたかっただけだ。」
そう言ってひらひらと俺がくれてやった扇子をあおぐ名前。平和な世界に生きる奴も悪くねえ。
平穏な日々なんて。
だが、俺にそれは似合わない。
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