「名前ー、暇か」
「うむ…何か用か?」
「今日は屯所の大掃除の日なんだが…総悟がお前がいねーと掃除しねーってうるせえんだよ。だから、お前に屯所の掃除を手伝ってもらいたいのだが」
「フ…そういうことか、ならば我が力、存分に発揮させて貰おう!」

万事屋のデスクに仁王立ちし、誕生日会に高杉に貰った扇子を開く名前。こいつ、ぜってー扇子うまく開けるように練習してるよな…。
俺は中二病やら邪気眼やらはよく解らないのでとりあえず万事屋に一言かけてから名前を屯所に連れて行った。

「おー名前、待ってやしたぜィ」
「ご主人様…ちゃんとやらなくてはダメだぞ。隊士の皆さんも困っておられる」

名前が言うと総悟もしぶしぶ奥の物置の方へ歩いて行く。俺が下手に怒鳴るよりも、よっぽど効果があるらしい。名前は大人しく総悟についていった。俺も過去の書類や私室の整理をすることにしよう。

の向こうに何がある

そう言って名前と総悟が俺の部屋に飛び込んでくるまでは、俺はひどく落ち着いた気分で、掃除も悪くねーな、なんてねぼけたことを思っていた。

「ひ、土方君!あれはとんでもないぞ!」
「まあ見ればわかりやす」
「ぶちこわしだ…」


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