数日が経ち、仕事も始めよりは多く、そしてハードになったような気がする今日この頃。天気はとてもよく、少々お金が入るようになったので懐も暖かい。こんな幸せな日に布団を干したら、あくびが出るのが人間というものだ。
着物が崩れてしまうのも気にせずにほかほかの布団に頬を擦り付けると、閉じていた襖が開く音がした。

「おーい、午後から仕事って…名前、お前寝てる?」

その時私は襖と反対側、つまりは窓側を向いていたので、銀時には私の顔が見えなかったようだ。私が寝てると勘違いした銀時が、足音を殺して歩み寄ってくる気配がする。
やがて布団に膝をついた銀時は、私の顔を覗きこんだ。

「起きてんじゃねぇか」
「ん、おはよ。銀時」

「おはようって、お前なあ…」面食らったように視線を逸らす銀時がなんだか可笑しくて、思わず銀時の顔を両手で押さえて無理やり目を合わせてみた。

「…」
「…な、んだよ」

日の光で、銀時の髪がきらきら輝いて見える。


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