「っわあ…!」 バイクで2ケツで小一時間。見知らぬ場所から夕焼けを眺める。 薄い空色と夕焼けの淡いピンクが複雑に入り交ざった空。遠くに赤い落日が見えて、真上の雲はなんとも形容しがたい美しい色に染まっている。 空気の汚いところでは絶対に見ることが出来ない空。自然と表情が緩んだ。 「流石にこんなとこまで来たら田舎だなァ」 「うん。しかも平和だし、懐かしい感じ」 冷たく柔らかい風が薄着の私の身体を撫でた。無意識に自らの肩を抱くと、その手を銀時の掌に包まれて、ぐいと引き寄せられた。 「銀時?」 「俺…お前と来て良かったよ」 ロケット・オブ・スペース・アット・ナイト 輝きだした宵の明星がとても、とても美しかった。 ← → 戻る |