「コンビニ」
「え?」
「は?」
「初心者ならコンビニだろうな」

高杉くんがニヤニヤした顔でそう言った。こいつ、自分だけバイトのプロだって言って自信こいてるんだ。絶対そうだ。いきがってんじゃねえ。そう言いたくてやめた。私はそういうキャラじゃない。そういうことは銀時君にでも言わせておけばいいのだ。

「てめ、高杉ィ、いきがってんじゃねえよ」
「は、何も知らねえくせに」

またプチ喧嘩が始まった。銀時君のはだけた首元から高価そうなネックレスがぎらりと光った。そういえば、銀時君ってお金持ちなんだよなあ。お金持ってるのにバイトって変なの。

「とにかく面接いくぞ」
「なんだかんだ言ってノリ気じゃん」

高杉君は面接とかもプロそうだから大丈夫として…問題は銀時君だ。アクセサリーをじゃらじゃらつけて、地毛といえどもこの髪の色と天パ。高杉君に聞いてみると、「天人がうじゃうじゃ居る世の中、人間ってだけで希少価値高いから大丈夫だろ」とのこと。



「君の…その髪の色は?」
「え?ええ〜あー地毛です」
「本当に?」
「ほんとッスよ、昔の写真みます!?」
「うーん、まあいいや。君たち、明日からね」



面接は思いのほか楽勝だった。カエルみたいな潰れた顔をしたピンク色の天人の人は忙しそうに面接室を後にした。私達は顔を見合わせて、にししと子どもみたいに笑った。

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