「いらっしゃいま…」

銀時君と高杉君が休憩している時、最悪のタイミングで同じクラスの女子が店内にやって来た。ぎゃあぎゃあ騒ぎながらチラチラ私を見ている。私は少し俯き加減で、その人たちの動向をうかがった。真ん中に居るの…あれ、沖田君だ。沖田君と言うのは、うちのクラスで銀時君や高杉君と同じくらい女子からの人気がある男子だ。確か剣道部で、土方先生の事が大嫌いなんだよね。銀時君や高杉君と違い、自分をもてはやす女子を鬱陶しがらなくて、私が最も懐いている先生を嫌いな沖田君が、私に好印象を持っているとは思わない。なるべく知らん振りして、できることなら銀時君か高杉君と交代して…いやそんなことしたらばれてしまう。

私がどうすればいいのか考えあぐねていると、不意に沖田君と目があった。酷く好戦的で、私が標的として定められているのがありありと感じられる視線だった。

「いいのなーい」
「早くでよお」

甘ったるい声で沖田君に甘える女子達は、結局何も買わずにコンビニを後にした。私以外誰もいなくなる店内で、胸の辺りを押さえる。どうしよう。本当にまずい。

「おーい、そろそろ交代してやる」
「ぎ、んとき君…」
「なんかエロっ」
「………」

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